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進化と退化

先日TVで、赤ちゃんが生まれてから1歳になるまで、その驚異の適応力について紹介していた。

生まれた後の驚くべき適応力よりも、生まれたばかりの赤ちゃんが、いかにこれまでの人類の進化の足跡を残しているか、ということをあらためて〝発見〟し驚いた。

赤ちゃんは、4足歩行から何らかの必要性から2足歩行に移行したという人類の進化の歴史の〝生き証人〟なのです。
生まれたばかりの赤ちゃんが、五体満足かどうか、チェックする方法として、一番簡単な方法は生まれたばかりの赤ちゃんを水槽に投げ込むだけでいいのだそうです。大抵の赤ちゃんは、多少ぎこちないが五体満足であれば、手足をバタバタして泳ぐ。そして魚のようにわずかだが、前に進むらしい。

これは人間が、かつて「魚」だったことの反映らしい。赤ちゃんは教えられなくても、その骨格がかすかではあろうが、数億年前の魚時代のことを覚えている。

生まれたばかりの赤ちゃんをかかえて、床に足がくっつくようにしてやると、なんとこれまた左右の足を交互に動かし、いかにも歩いていますというような仕草をする。サルにはこうした仕草はないらしい。人類が、500万年前には歩いていたらしいことの一つの証拠である。骨格が当時のことを覚えているのです。
そればかりか、仰向けで生まれた人間の赤ちゃんは、ハイハイの準備段階の寝返りが、チンパンジーの赤ちゃんよりも遅い。その分、ハイハイ期間は短い。サルは、その逆で寝返りが早く、いつまでもハイハイ。おすわりはおぼつかない。人間の赤ちゃんは、ハイハイという4足歩行の進化の記憶が薄れている。これに対し、サルは4足歩行の記憶をしっかり骨格に刻み付けている。2足歩行の準備段階であるおすわりは、サルの赤ちゃんにはなかなかできない、人間の赤ちゃんの得意芸なのだ。人類進化の記憶が骨格にあるからだろう。
おすわりができれば、手が自由に使える。だから人間にとっては、早く4足歩行のハイハイをクリアし、おすわりができることが必要だった。おすわりができれば、いわゆる「立っち」まではあと一息だ。生まれて1年後には、立っち。そしてすぐに背中に重い荷物を背負うこともできるくらいにしっかりした足取りになる。
それに比べ、サルはそれがいつまで経ってもできない。今も4足歩行のチンパンジーはおすわりができる必要はない。それよりもハイハイが早く、しかも長く確実にできることが生きるためには重要なのだ。サルの赤ちゃんの骨格がそうなっている。
こう考えれば、人間の赤ちゃんの成長は理解できる。
だから、赤ちゃんは「進化」を歩いているのだ。赤ちゃんは生まれた環境に巧みに適応できる天才だが、人類進化の生き証人でもあるのだ。
これを言い換えれば、生まれたばかりの赤ちゃんは、生命が地球上に誕生して以来の記憶を持っているという意味で、約40億歳ともいえる。
DNAという物質が主役であり、生物はその入れ物として一時的に存在するに過ぎないのではないかと思える。
我が子も、生まれて昨日で6ヶ月(180日)が経った…彼は日々進化しているが、そんな私は同様に進化しているだろうか??退化してないだろうか…一生懸命頑張ろう。
オカジマでした。

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